眩暈、ふらふら、鼻が痛い

タミフル服用での異常行動は副作用といえる?

インフルエンザで医師の診察を受けると、タミフルが処方されることがあります。
タミフルを服用すると消化・吸収されて血液によって成分が全身に運ばれ、インフルエンザウイルスが気道や肺で増殖するのを抑えて治癒までの日数を短縮することができます。

頭がくらくらしている様子タミフルの処方が開始され始めた頃に、タミフルを服用した子供の患者が異常行動を起こして死亡事故にまで至る例が報告されたことがあります。
異常行動はタミフルを服用した10代前半までの子供のインフルエンザ患者に多く見られ、女児よりも男児の方が多く報告されています。
子供の異常行動はタミフルを服用した後に生じるケースが多かったため、タミフルとの因果関係が疑われました。

動物の脳組織を用いた実験では、タミフルに含まれる成分により神経細胞が興奮状態になることが報告されています。
子供のインフルエンザ患者の異常行動の原因がタミフルによるものであれば、脳組織にもタミフルの成分が到達していることを意味します。

タミフルに含まれる成分(オセルタミビルリン酸塩)は血液によって全身に運ばれますが、血液脳関門と呼ばれる組織を通過することができないので、脳細胞に影響を及ぼすことは考えられません。
ただしインフルエンザで高熱の症状が出ている場合に、何らかの原因でオセルタミビルリン酸塩が脳の神経細胞に到達する可能性を指摘する研究者もいます。

このため、タミフルと子供の異常行動の因果関係についての研究が進められてきました。
2006年7月にタミフルを服用した10代のインフルエンザ患者が異常行動を起こして、マンションの高層階から飛び降りる死亡事故が発生しました。
死亡した男児の体を解剖して調査した結果、体の臓器からは成分が検出されましたが、脳からは一切検出されませんでした。
このことから、タミフルがインフルエンザ患者の異常行動の原因であるという説は否定されました。

実はタミフルを服用していない子供のインフルエンザ患者でも、高熱によって一時的に異常行動を起こすことが知られています。
このため現在で子供のインフルエンザ患者に見られる異常行動や精神異常とタミフルとの因果関係は存在せず、インフルエンザによる高熱の症状であると考えられています。

異常行動が出た時の対処法

子供のインフルエンザ患者で39度以上の高熱の症状がある場合、熱によるせん妄で一時的に幻覚を見たり、興奮状態に陥って異常行動を起こす恐れがあります。
インフルエンザによる高熱によって生じる一時的な精神異常や幻覚などの症状は、発症後1~2日以内に起こることが知られています。
さらに高熱による精神異常は女児よりも男児の方が多く発生します。
これに対して発症から3日以上経過した場合や、10代後半以降の患者には熱せん妄や異常行動はほとんど報告されていません。

タミフルを服用してもしなくても、子供のインフルエンザ患者は高熱によって一時的な興奮状態や幻覚、異常行動などを発症する恐れがあります。
このような症状を放置すると転落事故などを起こしたり、脳に後遺症が残るケースがあるので、適切に対処する必要があります。

10代前半までのインフルエンザ患者で精神異常や幻覚などの症状が出た場合に備えて、発症後2日間程度は目を離さないようにしましょう。
大抵の場合、初期症状を発症して2日以上経過すれば異常行動などの症状は出なくなります。
ごく稀に脳炎・脳症を発症して痙攣を起こしたり意識障害が続くケースがあります。
このような場合は、すぐに医療機関にかかって診察を受ける必要があります。

成人がインフルエンザの予防のためにタミフルを服用した直後に強い眠気を感じて、気が付いたら1~2時間程度昼寝をしていたことが報告されています。
眠気の症状とオセルタミビルリン酸塩の因果関係は不明ですが、念のために服用後は自動車の運転や危険な作業を控えるようにします。
服用後に強い眠気を感じた場合の対処方法として、無理に仕事を続けずに昼寝をするようにしましょう。